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2011年09月06日

愛と欲望のジーファー製作シリーズ【2】

☆前回までのあらすじ☆
お客様からジーファーオーダーを頂いた宮良加工所は、喜びでぷるぷる震えながら煮えたぎる銀をのべ棒にし、いざ叩いて伸ばそうと金づちを握り締めたのであった・・・・。

2回目の今回は、叩け!宮良!叩け!編です。
場所と道具の様子です。
愛と欲望のジーファー製作シリーズ【2】
切り株は、以前気になる熊の木彫りを紹介したバンナ公園近くの”石垣の木工芸・挽物組合”で譲って頂いたので、種類はわかりませんが島の木だと思います。内地では桜の木を使うことが多いですが、宮良加工所は地元で調達です。

元々、八重山舞踊をやっている叔母からオーダーを受けて、こういう製法で良いなら、と説明して作り始めたジーファーです。独学、というか我流、というか、どなたかに教えを請うことなく、何度と泣きそうになりながら自分の作り方をつかんできました。

6cmほどののべ棒を、18cm位に伸ばしていきます。
愛と欲望のジーファー製作シリーズ【2】
宮良加工所では、純銀ではなくシルバー925を使うので、なます(焼鈍)という作業を定期的にはさみながら、ひたすらカンカン叩いていきます。
この時、伸ばしながら、断面図が四角から六角形になる様に叩くのがキモ、というか苦労するところです。
細い部分から、太い部分へ。女の人の体をあらわす、と言われているジーファーの首から下?を作りあげていきます。
愛と欲望のジーファー製作シリーズ【2】
だんだん伸びてきましたね。
叩き続けると、銀は熱をもって素手で持てない位熱くなります。低温やけどによる火ぶくれを防ぐ為、手をフーフーしたり、ツバぺっぺしたりして冷やしながら叩くことウン時間。
途中、ご飯を食べたり、気分転換に住居の方に行って犬や赤ん坊を撫でたり、匂いを嗅いだりする以外は一心不乱に叩きます。カンカン音が出るので夜の作業には向きませんから、昼間で何とかメドをつける気持ちで。
うん、いい感じにのびてきました。
愛と欲望のジーファー製作シリーズ【2】
これを、鋳造しておいたスプーン状の部分と合わせていきます。
愛と欲望のジーファー製作シリーズ【2】

叩いたものは強くなる。
ということで、棒の部分は折れることなど無いよう、叩いて製作している訳です。
宮良加工所も、物事がうまくいかなかった時はあちゃーと凹みますが、多分その分だけ学習し、図太く強くなっているはず。(本当はいつも誉めて伸ばされたいですが)
皆さんも、そうでしょう?

これ以降の行程は、また次回に続くですー。(我ながら引っ張るなあ)


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Posted by 宮良加工所 at 07:27│Comments(0)仕事
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